古家付き土地を相続したら、解体した方がいいの?
古家付きの土地を相続した場合、古家を残したまま売却した方がいいのか、解体して売却した方がいいのか悩まれる方も多いと思います。
今回は古家付きで売却する場合と更地にして売却する場合、両方のメリット・デメリットを解説致します。
ぜひこの記事を読んで、ご自身のご状況と照らし合わせながらご検討ください。
古家付き売地とは?
古家付き土地とは、その名の通り古い家が残ってる土地のことを言います。中古住宅とは異なり、古家には建物に経済価値はありません。資産価値のある土地のみに着目して土地物件として販売されます。
築何年経過したら「古家」と呼ぶかのかの明確な定義はありませんが、木造建築物の法定耐用年数を超える築20年以上の木造住宅は一般的に古家として扱われます。
しかし、古家付き売地と中古住宅、どちらで売りに出すのかは売り手や不動産会社の意向次第です。
古家付きのまま売却するメリット
①解体費用がかからない
古家付き土地で売却した場合、売主側は解体費用を負担する必要がありません。
解体費用は家の構造や立地条件、付帯工事の量などにもより大きく異なりますが、一軒家の解体費用の相場は坪単価3~5万円程度で、30坪だと90~150万円程かかります。
②固定資産税が抑えられる
土地の上に建物が建っていると、「住宅用地の軽減措置特例」が適用され固定資産税を抑えることができます。
敷地面積200㎡までの小規模住宅用地ついては1/6、200㎡超の一般住宅用地については1/3に軽減されます。
古家を解体して更地にしてしまうと、この特例が適用できません。
③契約不適合責任が免責になる
民法では、売買により引渡した物の品質などが契約内容に適合してない場合には、売主が買主に対して責任を負い、契約の解除や損害賠償の責任を負うことが定められています。
しかし、古家付きの土地の場合は前述の通り「土地のみ」の価格で売却が行われるため、契約不適合責任が免責になるケースが多くあります。
買主と売買契約を交わす際に、「建物について一切の責任を負わないもの」とする条文を明記することにより、古家への管理業務に対する不安はなくなります。
古家付きのまま売却するデメリット
①売れにくい
古家付きの土地は更地と比較すると売れにくい傾向があります。
購入後に解体費用が発生することや、土地や地盤の状態が判断しにくいなど購入者側のデメリットが多く、買い手が付きにくくなることもあるでしょう。
②価格が相場よりも安くなりがち
古家付き土地として売却する場合、解体費用や整地費用など購入者側の負担になってしまうため、更地に比べて価格を安くしないと売れない傾向にあります。
また、解体費用などを見越した値引き交渉が入ることが多く、結果的に更地価格よりも安くなってしまうケースもあります。
更地にして売却するメリット
①売却しやすい
更地にして売却する場合、購入者側が土地全体の大きさをイメージしやすく、いろいろなニーズをもった購入希望者に対応できるため、買い手が見つかりやすい傾向にあります。
地中埋没物の確認や土壌調査、地盤調査が行いやすい状態なのも購入者側からすると安心できるポイントです。
また、買主は解体する手間などがなくすぐに建設を開始できるため、比較的買いやすい物件として見てもらえます。
②トラブルになりにくい
古家付き土地で売却した場合、前述の通り建物についての契約不適合責任は免責になるケースが多くありますが、土地について瑕疵担保責任を負うことは免れません。
古家付き土地を購入した買主が、解体後に地中埋没物を発見した場合、売主が責任を負うことになるのでトラブルに繋がりやすいですが、更地にすることで事前に地中埋没物を確認することができ後々のトラブルを未然に防ぐことができます。
更地にして売却するデメリット
①解体費用がかかる
更地にしてから売却する場合、解体費用の負担は避けられません。
費用については前述の通りですが、さらに建物の解体後、土地を整地や測量にかかる費用も負担しなければなりません。
また、解体してもすぐに売れるとは限らない点もデメリットと言えるでしょう。
②固定資産税が高くなる
土地に建物が建っていないと、「住宅用地の軽減措置特例」が適用されません。
なかなか売れずに売却までに時間がかかってしまった場合、税金の負担額が増えてしまいます。
まとめ
古家付きで売却する場合と更地にして売却する場合、両者のメリット・デメリットを前節ではご紹介してきました。
しかし、その他にも「買取」という選択肢もあります。
買取の場合、相場よりも価格が安くなってしまう可能性もありますが、解体や土地の整地費などを負担しなくていい点や、なかなか売れなくて固定資産税がかかってしまうなどの心配がありません。
アオイ建設のブログでは買取について詳しく解説しております。
下記ブログをぜひ参考にしてみてくださいね。
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